| 【優勝】飯山泰(3940・東京)期末ラストの4日間シリーズとして開催された「第16回日刊ゲンダイ杯」の優勝戦は、絶好の水面コンディションの下でレースが行われた。 まずは、4カドから「コンマ07」のトップSで飛び出した飯山泰が、スリット後も足を伸ばして捲りに出たが、インの伊藤啓三が絶妙な“合わせマイ”で1M先取りに成功。あとは2Mをしっかり回れば、前回戦に続く当地連続Vが確定的だったが、大きな落とし穴が待っていた…。 その2Mだが、ターンしかけた伊藤がキャビテーションを起こし大きく失速。あわや事故レースの場面を、冷静に差し抜けたのは、1Mを攻めていた飯山で、一気に先頭に踊り出た。後続勢では、逆ハンドルを切って避けた5号艇の原田秀弥と、伊藤に接触した3号艇・石渡鉄兵の両者が不利を受けた一方で、白井友晴(6号艇)と福来剛(2号艇)の2人がギリギリのところで回避して、それぞれ2・3番手に浮上。 そのままの順で決まりかと思われたが、3番手を走っていた福来は鬼気迫るターンで前を追った。出足のいい白井も粘りを見せていたが、桁違いの乗りっぷりを誇る福来では相手が悪かった。ついに3周1Mで福来が白井を捉え、2着をもぎ取った。 前節の新機・新艇による1節目のV戦も高配当となったが、今節もまた3連単(4-2-6)は「22,620円」という波乱の決着で幕を閉じた。 勝った飯山は、結果的に先行艇のアクシデントにより優勝が転がり込んできた形だが、レース前から「行き足が良くて上位クラス。エンジン本体がいい!」と仕上がりには自信を持っていた。また、得意のカドで出走できたことも大きく、好発からケレン味なく攻め、2Mを捌きやすい位置につけられたことが勝因だろう。 東都きっての“速攻派”として鳴らす飯山だが、今年はここまで“優出ゼロ”と低調だった。それだけに、この優勝は願ってもない景気付けとなったはず。また、ここ江戸川は今回で7回目の優勝(通算26優出)と、石渡や福来の影には隠れがちだが、安定して好成績を残している。6月に行われるG2戦(江戸川634杯)の斡旋も入っており、今回同様の奮闘に期待したい。 最後になるが、江戸川の優勝戦での連敗を「早く止めたい!」と前日のインタビューで話していた石渡だが、今回も悲願達成はならなかった…。展示タイムの良し悪しが仕上がりのバロメーターになるタイプだが、今節は4日間を通して好タイムが出ず、優出メンバーではパワーが劣勢だった。これで当地V戦は8連敗となってしまったが、次こそ“江戸川テッペイ”の本領を発揮してくれることを、ファンも渇望している。 |