【優勝】濱野谷憲吾(3590・東京)お盆恒例の「第38回大江戸賞」は、一日の中止順延を挟み、8月20日(土)に激闘を勝ち上がった6人によって優勝戦が争われた。「向かい風4m」+「上げ潮30cm」という風と潮がぶつかる中での頂上決戦は、当地初優出の渡邉雄朗が快速モーターの援護も受けて、1号艇で人気の中心に推された。
レースは全員が「コンマ10台」の好スタートを決めたが、中でもインの渡邉とカドの濱野谷憲吾、さらに5号艇の飯山泰が「コンマ11」のトップスタート。ダッシュの分、スタートして覗いた濱野谷がやや中ヘコミという隊形も味方に、一気の捲りでバック先頭に立つと、3周独走のまま1着でゴールを駆け抜けた。
そして、濱野谷の攻めに乗る形となった飯山がそのまま続いて2着。濱野谷に叩かれながらも差して粘った3号艇の作間章が3着とした一方、人気を集めた渡邉は濱野谷の引き波にハマる形となり5着に敗れた…。
勝った濱野谷は、通算で「74回目」、江戸川では「15回目」の優勝。大江戸賞は2013年以来となる「7回目」のVと、さすがの存在感を見せ付けた。今節は序盤から直線系が上々の気配だったが、出足に関しては最後まで景気のいい談話は聞かれぬまま。それでも作間の言葉を借りれば、「別格の乗りっぷり」でシリーズを締め括った。
今年は記念戦線で思うような結果を残せていなかった濱野谷だが、この優勝が起爆剤となる可能性は十分。23日(火)から桐生で始まる「SGボートレースメモリアル」、そして来月の多摩川周年、さらにはドリーム戦の1号艇にも選出されている9月27日(火)からの「G1江戸川大賞・開設61周年記念」での走りが、今から大いに楽しみだ。
一方、最後は濱野谷の強襲に敗れてしまったが、渡邉は今節の“敢闘賞”に相応しい走りを見せた。濱野谷がカドじゃなければ、もしくは直前の芦屋でのFがなければ、また違った結果になったかも知れないが、逆にFを切った直後のシリーズでここまで活躍できたのは、地力がアップしている何よりの証拠だろう。
なお、渡邉は9月中旬の当地戦(男女W優勝戦・第40回サンケイスポーツ杯)にも参戦予定。今節のようなレースができれば、リベンジの舞台も近いうちに訪れるはずだ。 |