【優勝】杢野誓良(3929・愛知)5日間の得点率制で争われた新期1節目の「麺処(めんどころ)ろく亭カップ」は、日程通りの11月8日(木)にファイナルの優勝戦が行われた。
なお、初日の「江戸川選抜戦」に出場した6選手では、川北浩貴・木下翔太の2名がV戦進出を果たしたが、ファイナルの1号艇を獲得したのは、2連対率トップ(57.6%)の「18号機」を駆る杢野誓良だった。
その他、森作雄大&折下寛法の地元両者に加えて、しぶといハンドルワークで堅実に着をまとめた大谷直弘もベスト6入り。その結果、関東(東京)・東海(愛知)・近畿(滋賀&大阪)から2名ずつがエントリーするV決戦となった。
その最終日は終日「5m/s」前後のホーム「向かい風」が吹く一日だったが、風向きと逆目の「上げ潮」が入って、水面が波立ち始めた7Rに安定板が装着された。
そして迎えたレースの方は、インの杢野がトップS(0.10)で飛び出した。ジカ外の川北(2枠)も好S(0.13)を決めてきたため、その川北が絶好の“カベ役”となった杢野は、森作(4枠)の「全速捲り」をガッチリ受け止めて、難なく先マイに成功した!
杢野は続く2Mで「半キャビ」を起こし、ホームストレッチで川北に肉薄されたが、そのまま先頭を死守し、川北は微差の2着。3着には、スリットで後手を踏んでいた木下(3枠)が道中逆転で入線した。
さて、結果的には辛勝だった杢野だが、2015年2月の浜名湖以来となる2年9ヶ月ぶりの優勝(江戸川では初)。今シリーズは序盤の時点から「快速モード」に突入して、予選3日目までを“オール2連対”でシリーズリーダーの座に君臨した。節間を通して「行き足がいいですね!」という本人の言葉通り、初戦からラストのV戦に至るまで「スリット気配」が際立っていた。
なお、近況は直線のパンチ力が失せていた「18号機」だったが、往時のパワーが大よそ8割方復活した感じ。断言はできないものの、今シリーズから装着された「温水パイプ」が確実にいい方向に出たと見て良さそうだ。
V戦後の水上セレモニーでは、スタンドに残った多くのファンに対し、控え目に喜びを表現していた杢野。残念ながら来期(1月1日以降)はB1級への陥落が決定しているが、新期一発目の“V”は復活への大きな転機になるはず。この勢いで、来期はA2級復帰は勿論のこと、久々のA1級を目指して奮闘に期待したいところだ! |