【優勝】永井彪也(4688・東京)他場に先駆けて開催されたGWシリーズ開催の「ゴールデンカップ」は、予定通り28日(金)に優勝賞金「150万円」を懸けたファイナルの優勝戦が行われた。
前日に行われた準優勝戦では、予選を1位で通過していた渡邉睦広が、準優(12R)の2周バックで転覆。負傷帰郷となるアクシデントが発生したが、もう一方の準優(11R)では永井彪也がインから圧勝。その永井が、初のV戦ポールポジションから臨むラストバトルとなった。
なお、優勝戦の時間帯は、「追い風」が「5m/s」に対し、順目の「上げ潮」が強め(70cm/s)に流れていたが、この条件特有の海からの「うねり」はほとんどなく、まずまずの水面コンディションでレースが開始された。
そして迎えたレース本番では、東都のスタート王・山田哲也(5枠)が、会心のトップS(コンマ04)を決めたが、永井(1枠)・富永正人(2枠)・伯母芳恒(4枠)の3者も「ゼロ台」の熱い踏み込み。スリットが高いレベルで揃ったことで内側有利となり、インの永井が労せず先マイに成功。ターンが流れやすい「追い風」+「上げ潮」と言う条件ではあったが、完璧に近い旋回で一気に逃げ切った!
2着争いは、差しに構えた富永が、ツケ回った吉田宗弘(3枠)の引き波に嵌り、吉田とカドから差し込んだ伯母でバック並走の状態に。続く2Mでは、遅れ差しから内を突いた北山康介(6枠)と伯母が絡んだことで、外を抱いて回った吉田が両者を振り切って2着を確保した。
そして、2周ホームで伯母を捉えた北山が3番手に浮上したが、後方から猛然と追い上げてきたのは、展示航走から“鬼足”を見せていた富永だった。3周1Mで、北山は富永を回して何とか捌いたが、バックで強烈に伸びた富永は、最終2Mで外をブン回すと、北山をあっという間に置き去りにして3着競りを制した。
さて、優勝した永井は、予選&準優を「オール2連対」の快進撃で、レース内容も非の打ち所がなかった。初のV戦1号艇ということで、少なからずプレッシャーは感じていたはずだが、準優後のインタビューでは「出足は節イチです!」と宣言した後に「やっぱり上位ということで」と笑顔で訂正するなど、余裕を感じさせるほどに、「出足&回り足」の仕上がりは完璧だった。
なお、2014年12月の戸田で初優勝を飾って以来となる、2回目のVを地元水面で達成した永井は、今期の勝率を「6.47」に伸ばし、来期(適用は7月1日~)は初のA1級昇格が確定。意外にも本人は「A1級はあまり気にしてません」と話していたが、級別の頂点であるA1級の価値はやはり大きい。
今後はG1戦を走るチャンスが増えるはずだし、一般戦を走れば各レース場で「主役」の扱いとなり、ファンの注目度も一気に上がる。東京支部屈指の有望株で、スピード感溢れるターンを武器にしている永井だけに、更なる飛躍を期待したいところだ。
最後になるが、新モーターに切り替わって、これで3節が終了したが、伸び系統が強力な「17号」&「22号機」に加えて、永井にVをプレゼントした「64号」も出足型でモーター素性は間違いなく良い。そして、永井を凌駕する“鬼足”に仕上がっていた富永の「26号」も特注だ。三拍子揃う、その「26号」は凄く、今後もモーター相場の動向をしっかり注視したい。 |