【優勝】鈴木 博(3412・埼玉)「第40回スポーツニッポン杯」の優勝戦は、インから鈴木博が「コンマ05」のトップスタートを切って外を完封。堂々と逃げ切って、江戸川で「6回目」、自己の通算では「45回目」の優勝を飾った。 2着にはカドの4コースから伸びた深川真二が捲り差し気味に入って、大外から握って回った高橋直哉を振り切った。3号艇の上平真二は、深川に叩かれながらも差したが、バック線で伸びず最後は機力差が出た印象。 また、対抗人気だった2号艇の山田雄太は、1Mで深川に被せられて万事休す…。直前の整備で部品を交換して挑んだ5号艇の山口高志は、鈴木&深川のトップ級の仕上がりの選手とは機力差を縮められず、見せ場を作れずに終了した。 さて、優勝した鈴木は、初日の1走目を5コースからの捲りで快勝し、その後は破竹の“5連勝”とシリーズリーダーを務めた。リズムも良かったが、5日目の準優戦を1枠で乗れば、前半の「同枠戦」も1枠で走れるというアドバンテージが、予選の1走1走を頑張る一因になったことは確かだ。 その「同枠戦」だった前半のレースでは2着に敗れたものの、準優は完璧な逃げを披露して優勝戦のポールポジションを獲得。最後の大一番も全く危な気のないレース内容で締め括った。 エンジン自体も出足が抜群に仕上がっており、求めていた乗り心地も満足できるレベルにまで到達させていた。その上、「苦手な波が出なかったから良かった」と鈴木本人が振り返るとおり、今節は6日間を通して水面が比較的良かったのも大きな勝因。前回の当地戦では“非常識なF”で途中帰郷したが、スタートの面ではその後遺症も出ず、優勝戦でもゼロ台の仕掛けを決めたあたりは、さすがの貫録だ。 一方、健闘したのは高橋で、5日目の同枠戦と準優本番、そして最終日の優勝戦と全て不利な6枠だったにも関わらず、終わってみれば3走とも3着に食い込む好成績で存在感を示した。 降ろし立てから評判だった「58号機」という心強い相棒を得たことも大きいが、江戸川でアウトからでもコンスタントに舟券に絡めるところを見せつけた。どちらかと言えば地味なタイプの高橋だが、次に当地へ参戦した時には、もっといい枠で優勝戦に乗って“念願の初V”を、この地元で達成して欲しい。 また、エース機候補として有力なその「58号機」を、6月13日(土)から始まる「G1江戸川大賞 60周年記念」で誰が手にするのかもぜひ注目していたい。 |