【優勝】佐藤大佑(4610・東京)4日間の得点率制(男女混合戦)で争われた「第45回報知新聞社杯」は、節間を通して水面が大きく荒れることもなく、日程どおりの9月27日(月)にファイナルの優勝戦が行われた。
なお、初日の「江戸川選抜戦」を含めて、序盤の2日間を無傷の「3連勝」とカッ飛ばした佐藤大佑は、3日目に「5着・3着」と失速してV戦は3枠回りに。一方、2日目終了の時点で6位タイだった若林将が、予選最終日を「連勝ゴール」で締め括って、V戦のポールポジションを獲得した。
また、前検日に「江戸川は苦手なんですよ…」と弱気だった下出卓矢も、2日目に施した「プロペラ調整」が奏功して、予選「オール3連対」で2位通過を決めた。その結果、「伸び型のスペシャリスト」である下出&佐藤がスロー枠に並んだことで、激戦必至のファイナルとなった!
そして迎えた優勝戦は、北東風(向かい風)に対して、逆目の「上げ潮」が対峙したため、多少ポチャ波の立つ水面コンディションにてレース開始となったが、インの若林がスリット手前辺りからスピードが乗らず、大きく遅れてしまった…。
そのため、1周1Mは2コースの下出が「イン同然」の隊形から捲る展開になったが、ブイ際をロスなく「捲り差し」に入った佐藤(3号艇)が、バックストレッチの半ばで下出に並び掛けると、ボートを内に捻じ込んで2M先取りに成功。下出は「差し返し」を狙ったが、佐藤が突き放して「V」を確定的なものにした。
一方の次位争いは、下出がそのまま2番手を追走。道中は軽快な「出足」を生かして追い上げてきた土性雅也(4号艇)に肉薄されるシーンもあったが、下出が粘り切って2着。土性は3着でゴールした。
さて、優勝した佐藤だが、予選最終日の3日目は(序盤の2日間に比べると)若干足落ちしていた。それでも、最終日は再調整に着手して、チルトも回転域の関係で「0.5度」に下げてレースに臨んだ。なお、V戦を終えた佐藤に話を聞いたところ、「足は完璧でした。下出さんに伸び負けることもなかったです!」と、ピーク時のパワーが完全復活していた。
さらに「(1Mは)勝手に体が反応してくれましたね」とも話し、勝負処で最高の差しを捻じ込んだ。先輩格の若林がスタート時に大きく遅れたこともあり、やや神妙に振り返っていたが、「調整面」を含めて納得のレースができた様子だった。
その佐藤は、2019年11月の当地戦(男女W優勝戦)以来、通算「6回目」の美酒(※当地は2回目)。自ら「差して優勝したのは初めて」とのことだったが、実際のところ、これまでの優勝の内、捲りでの勝利が「4回」もある。
また、「いい予行演習ができた。調整の感覚も掴めたし、今節走れたことは大きかったですね!」と手応えを得た佐藤は、心待ちにしていた当地のG1戦(江戸川66周年記念)を2節後に控えている。当然、その大一番でも「生粋の捲り屋」の走りを期待したいところだが、今節の頑張りで勝率も「6.13」まで上昇。よって、まずはA1級を維持するべく、次節の平和島(一般戦)で荒稼ぎした上で、「強豪」が待ち受ける江戸川に再度乗り込みたいところだ! |