【優勝】椎名豊(4787・群馬)級別審査の期末に行われたGWシリーズ(※6日間の2準優制)の「ゴールデンカップ」は、4日目の予選最終日(4/26・月)が強風高波浪のため、8R以降が中止・打ち切りとなったものの、日程通りの4月28日(水)にファイナルの優勝戦が行われた。
なお、今節は「新モーター」・「新ボート」・「新プロペラ」の使い始めとなるシリーズだったが、そのシリーズリーダーに君臨したのは、前検日の1日前に追配での参戦が急遽決まった群馬支部の椎名豊。2日目の後半から「3連勝」で予選トップ通過を果たすと、準優戦(12R)も悠々と逃げ切って、V戦の1号艇を掴み獲った!
その他、堅実航跡で予選2位通過の大池佑来も、準優戦(11R)をインから圧勝してV戦に名乗りを上げた。ちなみに、その大池を含めて、椎名以外の優出メンバー5名は、全て地元の東京支部勢が占めた。
迎えた最終日の開催は、気温の上昇に伴い、最大で「11m/s」という強い南風(追い風)が吹き荒れた。そのため、全レースが安定板装着で実施され、特に波が高かった2R~7Rは周回も2周に短縮された。その後、順目の「上げ潮」が強まって「うねり」が消失してきた8Rからは、通常の3周回に戻してレースが行われた。
そして、優勝戦は南風が若干収まり、まずまずの水面コンディションの下でレースが開始され、全艇がほぼ横一線に近い隊形でスリットラインを通過。中でも、インから会心のトップS(0.09)を決めてきた椎名は、スリット後の脚勢も実に力強く、真っ先に1Mに到達すると、余裕を持って先マイを敢行。
その椎名は、捲りも差しを完璧に封じる冷静なターンを繰り出して先行態勢を築くと、バック線に向いてからも後続を一気に突き放して「一人旅」に持ち込み、早々に「V」を確定的なものにした!
よって、焦点は「2・3着争い」に絞られ、まずは若林将(3枠)と4カドから機敏に差し込んだ宮之原輝紀で競る形になったが、2周1Mで若林を回して差した宮之原が2着に入線した。
一方、1周1Mは差し損ねて後手を踏んだ大池(2枠)だったが、猛然と追い上げて、3番手を走っていた若林を猛追。若林も粘りを見せたが、大池とは埋め難い「機力差」があったため、大池が逆転して3着に入った。
さて、怒涛のピンラッシュで「江戸川初制覇」を成し遂げた椎名は、1月の平和島に続いて、今年「2回目」の優勝。初日の「江戸川選抜戦」こそ5着に敗れたが、そのレース後に「ペラを調整して、(前検とは)スリットの見え方が変わってきた。その辺(行き足)は良くなってると思います」と、確かな手応えを感じ取っていた。
実際、2日目以降の「無双ぶり」は着順が示す通り。以前から「ダッシュ力」には定評があった椎名だが、2日目の後半以降は、ゼロ台Sを「5連発」での「5連勝」。準優戦後のインタビューで「江戸川は苦手な方」と話していたとおり、過去に当地では「1優出」のみと水面実績に乏しかったが、自力で攻め込める「伸び足」が強烈だった今シリーズは、乗りっぷりの方も抜群だった!
最後に、一昨年(2019年)をもって、「無敵」の強さを誇ったルーキー戦からは卒業した椎名だが、昨年はG1戦で「2度」のファイナル進出。爆発力満点の攻撃が身上で、次代の群馬支部の屋台骨を支える一人だ。なお、翌々日の4月30日から地元・桐生を走る椎名は「GW戦連覇」を飾っても驚けない勢いがある。さらに、その後に控えている特別ロード(G1戦&G2戦)での活躍も楽しみになってきた! |