【優勝】柏野幸二(3436・岡山)2021年度ラストの「第21回関東日刊紙ボートレース記者クラブ杯」は、3/26(土)に実施予定だった3日目の開催が強風高波浪のため中止・順延となり、予定より1日遅れの3/30(水)に優勝戦が行われた。
なお、シリーズを牽引したのは、地元の佐藤大佑。身上の豪胆な攻めに加えて、2日目以降を「オール2連対」と隙なくポイントを重ねて予選トップ通過を果たすと、第一関門の準優勝戦もクリアして、V戦の1号艇を勝ち獲った!
また、予選2位通過の広瀬聖仁も、準優戦1着でV戦に名乗り。その他、悲願の「初V」を目指す柴田直哉と、向後龍一が準優2着でベスト6入り。さらに、「江戸川巧者」の柏野幸二&山下和彦も準優3着で優出切符を手にした。
迎えた最終日は、一日を通して南寄りのホーム「追い風」が吹いたが、風速が「10m/s」を超えた5Rに安定板が装着されると、水面状況が悪化した6R以降は2周戦となった。ただ、潮回りが順目の「上げ」基調だったことが幸いで、何とか優勝戦にたどり着いた。
そしてレースの方は、5コース発進の柏野が気合のトップS(0.08)を踏み込んできたが、前日に「勝てるとすれば捲り」と話していた向後が4カドからダッシュを利かせて斜行。しかし、その向後に対して柴田(3号艇)が猛反発したため、1周1Mは大混戦に…。
その1Mでは、インから先マイした佐藤が強い「追い風」に流されてターンが膨れ気味となったのに対して、柏野が「これしかない!」と言う鮮やかな「捲り差し」で突き抜けた。続く2Mでは、佐藤が逆転を狙って猛然と「フルターン」で攻めたが、旋回が飛んで万事休す…。その2Mを冷静に回した柏野の「V」が確定的になった。
後続は、佐藤と追い上げてきた広瀬(2号艇)・柴田の3者による「2・3着争い」になったが、2周2Mで広瀬を捌いた柴田が2着に入線。さらに、柴田に続いて差し込んだ佐藤が最終のホームストレッチで広瀬を捉えて3着に入った。
さて、荒水面の中で最高のハンドルを捻じ込んだ柏野は、今節「F持ち」での参戦だったが、初日から気迫の入ったトップSを連発。機力的にも最終的に「ダッシュ向き」の舟足に仕上がっていた。
その柏野は2018年5月の平和島以来、約4年ぶりの美酒(※通算58回目のV)で、当地では「6回目」の優勝。激闘を終えて、水上セレモニーに登場した際は素直に喜びを爆発させるとともに、忘れかけていた「優勝の味」を噛み締めていた様子だった。
最後に、柏野にとって江戸川は、かつて「来れば優出か優勝」と言う「ドル箱」で、思い入れの深い水面。実際、通算「19優出」をマークしているばかりか、いつも好メンバーが集う当地のG3戦(アサヒビールカップ)を2度も制している。よって、今後も気っ風のいい攻めを繰り出して、江戸川ファンの熱い声援に応えてくれるはずだ! |