【優勝】飛田江己(5191・埼玉)10月3日(木)「スカパー!・JLC杯ルーキーシリーズ第14戦」(6日間開催・2準優制)の優勝戦が行われた。
活気溢れる若手達の熾烈な覇権争いは、ラストも快速劇を見せた男によって締め括られた。自身デビュー2度目のVも、この江戸川水面となった飛田江己。ポールポジションから盤石の逃げ態勢を築いて他を寄せ付けない圧巻の勝利だった。
今節はエース機と謳われる23号とタッグを組んだ飛田。ただその23号は全盛期に比べるとやや寂しいパンチのなさ、他エンジンの台頭により近況は存在感が薄くなりつつあった…。しかし眠れる底力を当シリーズで再度発揮。
節を追うごとに伸び・出足とバランス良く押し上げて足色はトップレベルまで上昇。予選を6戦4勝・全3連対で突破すると、準優1号艇も押し切った。何と言ってもスタート難しい当水面で優勝戦前までの8走中6本がトップタイミングのS。
そして3日目からは5連勝と破竹の勢いままにファイナル絶好枠へ乗り込んだ。そんなキレキレの飛田を追随して優勝戦に駒を進めたのは2号艇から原田→石渡→上原崚→川原祐→櫻井の5名。
ファイナルの時間帯は上げ潮約40cm・向かい風約3mの潮風ぶつかる水面コンディションで安定板装着の3周戦。直線的な足色よりも、コーナーしっかり回れる様な器用な足に利のある水面は後々結果に反映される。
本番は枠なり進入の3対3でゴングすると、もうさすがとしか言いようがないコンマ07のトップS放った飛田がイン先制。1M回るとあっという間に優勝への独走態勢を築いた。
後続は握った石渡が外へ、差しの原田と二番差しの上原崚、捲り差した川原祐でバックストレッチ次位争い。大外の櫻井は最内突こうと試みたが、さすがに不利な枠で着争いから脱落。
4艇でBSをやや優位に走っていた原田が内から差し上がる上原崚を先に回して2M差し。2周1Mで後ろからチャージをかけて来た川原祐を包んで躱すと原田が次位を安泰の態勢に。
石渡は1周BSで外を走らされてからの2Mは中々難しく後れをとっていた為、川原祐と上原崚の3着争いが焦点に。準優まで着外なしの前者と、エンジンパワーなら勝る後者で最終コーナーまで続いた道中戦。
直近のヤングダービー準Vで若手一級品のテク持つ川原祐だったが3周1Mで前の航跡に乗って失速。これを見逃さなかった上原崚が懐捉えて、ラストターンを優位に決めた。そのまま着順は決して1-2-4(11.9倍・5番人気)で幕引き。
ラストも大時計との呼吸は狂うことなく、ひとり0台を決めて来た飛田。結局当節は9走で7本がトップS、他2本も2番手のタイミングで恐ろしいスタート力を見せ付けた。
その強力なS勘も武器に今期から飛び級でA1となったわけだが、その勢いはとどまらず。残り1ヵ月を切った来期(2025年前期)の適用審査もこの調子ならば2期連続のA1級キープは射程圏内だ。
優勝の手土産を持って次節は地元戸田での「スカパー!・JLC杯戸田ルーキーシリーズ第15戦」(10/8~)に凱旋。デビュー初Vの思い出水面で再び作った流れのままに、地元初優勝も成し遂げる事を願っている。 |