【優勝】齊藤仁(3978・東京)4日間の短期シリーズで開催された「BP習志野開設10周年記念・ジャパンネット銀行賞」。初日と2日目は波水面との戦いになったが、強めに吹いた「向かい風」は3日目に収束。そして、最終日の優勝戦は良好な水面コンディションで行われた。
レースの方は、全艇が慎重な踏み込みで開幕し、1号艇の齊藤仁が「コンマ19」のトップSを決めた。1M到達時点でも余裕十分にターンマークを旋回し、悠々の先マイ。バックでは早くも独走態勢に持ち込み、江戸川通算「4回目」のVが確定した!
一方、ツケマイを狙った河野大(3枠)は、握った瞬間に舳先が浮き上がってしまい、惜しくも圏外に去った…。そこを差してきたのが一瀬明(2枠)と佐々木和伸(5枠)の2者で、大外から伸びた萩原善行(6枠)も捲り差しから好位に浮上してきた。
続く2周ホームでは、2番手を走る佐々木和の内から、「56号機」のパワーを完璧に引き出していた萩原が強烈に足を伸ばし、2周1Mは両者競り気味に。その展開をズバッと差し込んだ一瀬が逆転で2着をもぎ取った。
後続は佐々木和が3着に粘り、3連単の「1-2-5」は3ケタ配当(720円)と本命サイドの決着となったが、最後まで佐々木和に肉薄した萩原の“鬼足”は、ラストバトルを大いに盛り上げた。
さて、圧倒的な1番人気に応えてVを飾った齊藤は、これが今年「2回目」の優勝(通算38回目)。予選の段階では「伸び型」の調整も試すなど、試行錯誤を繰り返していたが、最終的には「ターン回り重視」に落ち着き、V戦の1周1Mもスムーズで全く危なげがなかった。
前検日に「最近は記念の斡旋が入らないんですよ。だから、結果を出したい。まだ、老け込む年じゃないですからね!」と現状に危機感を募らせていた齊藤。確かに、記念レギュラーの座を張り続けるのは容易ではない。コンスタントに結果を残さないと、“記念予備軍”として待機している若手選手に、簡単に取って代わられる厳しい世界だ。
今回の勝利でひとまず溜飲を下げたが、この後は、びわこの一般戦を走って、住之江のグランプリシリーズに出場する。その後はまだG1戦の斡旋が入っておらず、注目度の高い“メッカ住之江”で何とかアピールしたいところだ! |