【優勝】吉田弘文(3899・岡山)優勝戦のスタートは、スロー3艇が“ゼロ台”の速い仕掛けで飛び出して行った。まずは、3コースの福来剛が果敢に握って先制したが、それを寄せ付けずにインから吉田弘文が堂々と逃げ切った。1Mを回ってすぐに他の選手を引き離すほど、非の打ち所がない優勝で、エンジン・ターン・スタートと全てに完璧だった今シリーズの集大成とも言える。
一方、握った福来は飛び、吉田を追走する2号艇・山田康二の内を丁寧に差した4号艇の中島孝平がそのまま2Mも先マイして、2着の座を守り切った。山田は追撃及ばず3着でゴール。
さて、優勝した吉田はこれが自己「49回目」の優勝で、江戸川では2度目のV。今節は前検日に「66号機」を引き当てた時から注目を集めていたが、優勝戦前日のインタビューでは“節イチ宣言”も出ていた。
ちなみに、その「66号機」は、新春金盃で埼玉の谷津幸宏選手が、準優でインの石渡鉄兵選手を“ジカ捲り”で沈めた辺りから強力に仕上がるようになった。今、江戸川で一番熱い視線を浴びるエンジンと言えるだろう。
なお、吉田は2007年の平和島での総理大臣杯で優出し、この時は準優勝を飾っている。SGでの優出はこの1回限りだが、去年は多摩川の59周年記念を勝っており、これによって3月に尼崎で行なわれるボートレースクラシック(総理杯)にも出場が決まっている。
前走の九州地区選手権でも優出を果たすなど、近況好調で勢い断然の吉田。この選手の魅力は、どのコースからでもレースを作れる“自在性”で、ビッグレースでも持ち前のダッシュ力を前面にひと暴れしてくれることだろう。 |