【優勝】今坂勝広(3749・静岡)「第15回日本財団会長杯」を制したのは、静岡の今坂勝広だった。優勝戦はインの高橋英之が「コンマ07」のトップスタートから逃げを図ったが、2コースの新田雄史が立ち遅れてヘこみ、“カベなし”の状態に…。今坂がその隊形の良さを逃さず、3コースからシャープに捲り差して突き抜けた。
2着は高橋がそのまま道中を粘り切った。1Mと2Mを連続で握って回った中越博紀(4号艇)が、大峯豊(6号艇)を振り切って、高橋に迫ったが3等止まり。水長照雄(5号艇)の差しは遅く、新田はスタートで後手を踏んでしまったのが全てで、見せ場を作れずに敗退した。
今年の今坂は、G1東海地区選手権で準優勝(そこで勝っていれば尼崎で行われているSGクラシックに出場していたはずで、この場にはいなかったが…)。これが今年初のVで、自己通算では「59回目」の優勝。
また、今シリーズは、優勝賞金が120万円(副賞の50万円を含む)と一般戦としては破格だったが、江戸川ではこれで「7回目」の優勝(その中にはG1戦・G2戦を含む)となる。相性&実績抜群の水面で、今回も最後の“美味しい”ところを持っていった。
今節は前検日に抜群の気配を見せながら、シリーズの序盤は調整が合わずに苦労。それでも凌いで大崩れなく着をまとめ、4日目後半・5日目と連続して巡ってきたイン戦を確実に勝って、優勝戦に駒を進めていた。大一番では1つ内の新田が立ち遅れるという好展開にも助けられたが、その“チャンス”を確実に生かして勝ち切るあたりは流石の一言。
逆に、残念だったのは高橋で、エンジン的な仕上がりは抜群。予選道中も8戦して「5勝&2着3回」と申し分ない成績で優勝に一番近い1枠を射止めていたが、最後の最後で勝利の女神は微笑まなかった。
東京支部の選手の中でも、江戸川へ参戦する回数は多い方。やってくれば水面状況に関係なく活躍する一人だが、意外なことに当地では未だ優勝歴がない。悲願の地元Vは次回へと持ち越しになってしまったが、この悔しさを今後のエネルギーに変えて“大願成就”として欲しい。 |