【優勝】山田雄太(4150・静岡)6日間のロングラン開催で争われた「第13回日本モーターボート選手会会長賞」。優勝候補の一角だった三角哲男・伯母芳恒の地元A1勢がフライングで脱落したことや、アクシデント等による帰郷者の続出に加え、川崎智幸・君島秀三・中嶋誠一郎らの実力者も調整面に苦労して予選落ちするなど、まさに“戦国シリーズ”の様相を呈していたが、この混戦を制したのは、1号艇で人気を集めた静岡の山田雄太だった。
レースは、その山田がインから「コンマ08」のトップスタート。カドから伸びて捲り差しを狙った吉田弘文は差すことができず、そのまま山田がインから押し切って優勝。江戸川では初、通算では「14回目」の優勝を飾った。
2着には、2番差しの形から2Mで後続を振り切った3号艇の室田泰史が入線。一方の3着は、外枠両者(川原正明&川上聡介)に競り勝った2号艇の松村康太が入り、スローの3人で上位を独占した。
今節は、序盤から“出足系”を中心に、仕上がりの良さが光っていた山田。レースぶりも(舟足に比例するように)抜群の内容で、鋭いスタートに豪快な旋回と、持ち味をフル活用する走り。最後もトップスタートを決めての完勝と、“山田らしさ”全開での優勝劇だった。
なお、昨年の山田は、優出8回で優勝4回。V率“5割”というファイナルでの戦績どおり、こと勝負強さに関しては、層の厚い静岡支部の中でも上位にランクされる存在。今節の圧倒的な走りは、まさにその強さの象徴で、これに“安定感”という武器も加われば、今後はG1・SGの舞台でも活躍が期待できる。今年は「Vラッシュ」も十分ありそうな雰囲気だけに、引き続き注目したい選手だ。 |