【優勝】西丸侑太朗(5257・香川)1月28日(火)「第48回デイリースポーツ杯」(6日間開催・2準優制)の優勝戦が行われた。
周年戦直後となる一般戦の当シリーズであったが、ツブ揃いのメンバーが集結して見応えある一節に。開催前からシリーズの軸として期待を背負ったのは、前節の69周年にいても何ら不思議ではない湯川浩司。
江戸川での5Vは全て特別タイトル、更に誰も成し得てない4つの当地G1タイトルホルダーで水面実績は断トツ。周年戦の優出機・39号と当節はタッグを組み、鬼に金棒状態となった湯川はやはり強かった。
「江戸川選抜」のイン勝利から、スロー枠戦の3連勝。大外戦のみ2着となったが、予選6走を準パーフェクトで突破。圧倒的な得点率首位に立ち、準優も危なげない逃走でV戦ポールポジションを掴んだ。
もう一方の準優1号艇は湯川に劣らない波巧者・中辻だったが、準優前の一般戦でまさかの勇み足。セミファイナルでは期待に応える逃走も賞典除外となってしまった。
圧倒的な湯川に立ち向かうファイナル進出者は2枠から妻鳥・西丸・大池・山口・杉山。妻鳥・西丸の香川コンビと山口の若手3者が当地初優出。地元看板を背負う大池に、繰り上げの杉山は当地68周年大会のリベンジ目指し湯川に挑む構図。
優勝戦時には上げ潮約30cm・北東の風(向かい)約2m前後で波高5cmの穏やかな水面コンディション。盤石の技機でインに君臨する湯川が当然期待を背負うも、絶対的な格上を打ち負かす存在が若手の中から現れた。
当地のパワー機で上位格・51号を駆る西丸侑太朗だ。今期から初A級に昇格し、メキメキと地力を付ける西丸は江戸川に約1年2ヵ月振り、4度目の参戦。実力上昇中の勢いままに、得点日の6枠大敗以外は予選着外なしで9位通過。
準優は5コースからイン湯川に果敢な捲りで猛攻も2着。結果優勝戦には3号艇として進出することになったが、この攻めの姿勢は見応え十分。よりインへ近い攻めの位置からリベンジ目指したファイナルも強烈だった。
地元大池がコンマ19でトップS、他5人はコンマ20台と比較的遅いスタートに。その中で4番手Sとなった西丸は覗いたジカ外よりも先攻め敢行。1M回る湯川の外をブン回り、タイミング良いツケマイを決めて見せた。
先頭に躍り出た西丸が作った展開を割って来た山口が、イン残す湯川をバックで追随。完全に引き波に沈められた妻鳥は早々と後方へ。差しに回った大池と最内突く杉山が山口を追う隊形に。
1周2Mで潜り込む山口を捌いて湯川が次位を確保。ここで3-1-5と形成され、艇間大分離れた他3艇はここまでかと思われたが道中決死の追い上げ見せたのは杉山。クルリクルリと小回りからターンマークごとに山口との差が小さく…。
ラストコーナーで山口の懐を目掛けて気合の差しを入れると、ゴール前まで大接戦。写真判定の末、杉山が大逆転での3着に入線。結果3-1-6(83.9倍・27番人気)となり、西丸の嬉しいデビュー初優勝で幕引きとなった。
まだ経験の浅い24場イチの特殊水面、更に圧倒的な実績持つ格上・湯川を打ち破り、インパクト抜群の初Vとなった西丸。この後に控えるのは自身初の記念戦「第68回 四国地区選手権競走」だ。加速し続ける西丸の成長曲線はまだまだ上向きに止まらない。走り慣れた地元水面でより進化した走りっぷりを見せ付けて欲しい。
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