【優勝】遠藤エミ(4502・滋賀)6日間シリーズで争われた「第18回スカッとさわやか杯」は、初日の11Rと12Rが水面悪化のため中止(打ち切り)となるなど、節間を通して「強風」+「荒波」との戦いとなったが、順延日はなく、優勝戦は日程通りの16日(水)に行われた。
その最終日も、レース開始前から南寄りのホーム「追い風」が強く、風向きと逆の「下げ潮」だった前半戦の時間帯は水面が悪化。よって、1Rの開始時刻を約1時間遅らせる措置が取られたが、順目の「上げ潮」が入り始めた5R以降は、水面状況が幾分改善した。ただ、風が強い状態は続いたため、全レースで安定板が装着され、周回も2周に短縮してレースが行われた。
なお、前日の5日目に行われた2つの準優戦は、まず11Rの1号艇だった安達裕樹(予選2位)が捲られて6着に沈むと、続く12Rも予選1位だった山口剛がインから痛恨の「F」に散る大波乱に…。その結果、11Rを「2コース差し」で制した遠藤エミ(予選3位)がV戦のポールポジションを獲得した。
そして迎えた優勝戦は、遠藤がインから快心のトップS(0.15)を決めてきた。スリット後に伸びられることもなかった遠藤は、1Mを力強く先マイ。中外勢を完璧なターンで封じて1Mを駆け抜けると、バック線で後続艇を一気に突き放して早々と「V」を確定させた!
遠藤が“圧勝”したことで、焦点は次位争いに絞られたが、河合佑樹(3枠)をブロックして差した谷野錬志(2枠)が、カド2番差しから内々を伸ばした沖島広和(4枠)を1周2Mで差して2着に入線。また、沖島は追い上げてきた戸塚邦好(5枠)を2周1Mで冷静に捌いて3着。結果的に「追い風」+「上げ潮」の条件に即した「逃げ→差し」の決着となった。
さて、ポールポジションから堂々と逃げ切った遠藤は、これで江戸川は“初出場&初V”を成し遂げた前回(2015年9月の男女W優勝戦)に続く“2連続V”を達成。今シリーズは決してモーターが超抜に噴いていた訳ではなかったが、男子選手顔負けの“波乗り手腕”を随所に見せ付けた。
この活躍を見て、当地「6V」の実績を誇る地元の鈴木茂正も「やっぱり、びわこ娘は(波を)乗るね!」と感心し切りだったように、優勝した遠藤は、当地と同様に「うねり」が生じやすい地元のびわこ水面で鍛えられていることもあって、最高の結果に結び付いた。
また、遠藤は前節のびわこ「オールレディース」からの“連続V”でもあり、今年は早くも「3回目」の優勝(通算22V)。昨年1月以降は、計16回の優出で「8V」の勝率「5割」と、V戦での勝負強さもピカイチだ!
絶品の「旋回力」と「調整力」を兼備するびわこの“女傑”は、最高の流れで大一番のSG戦(尼崎オールスター)に参戦する。なお、SG戦では過去に2度予選突破を果たし準優戦へ進出しているが、その内の1度が尼崎で開催された2016年5月のオールスターとあって、期待は膨らむばかり。機の仕上がり次第では、ボート界の頂点に君臨するトップレーサーたちが相手でも好勝負に持ち込めるはずだ! |