【優勝】妹尾忠幸(4089・岡山)「岡山支部大挙参戦!第39回デイリースポーツ杯」は、シリーズを通して上々のコンディションの中でレースが行われた。最終日の優勝戦も「向かい風3m/s」の「波高5cm」という良好な水面状況での戦いとなった。 予選をトップで通過し、準優戦も2M逆転で制した土屋智則がファイナルの1号艇。予選2位の渡邉和将も、5日目の準優同枠戦では5着に敗れたが、続くセミファイナルではきっちり逃げて優勝戦の2号艇をゲット。大挙参戦の岡山支部勢からは、その渡邉和以外に、平尾崇典(3号艇)・妹尾忠幸(4号艇)もベスト6に名乗りを挙げた。 また、熊谷直樹(5号艇)も、パワー劣勢に苦しみながら何とか最終決戦まで駒を進め、地元代表としての意地を見せた他、大外の江本真治も、準優と準優同枠戦をともに3着とし、当地連続優出を果たした。 そして、上記の好メンバーによって争われた最終決戦は、「コンマ07」のトップスタートを決めた平尾がセンターから果敢に握って出たが、「コンマ09」の踏み込みを見せた土屋がインから応戦。すると今度は、張り気味に回った土屋の懐へ、カドの妹尾が鋭い「捲り差し」のハンドルを入れて1M飛び込み、バックで先頭を奪取した。妹尾はそのまま後続をどんどん引き離し1着でゴール。今年は3度目、通算では14度目となる優勝を飾った。 2着は、インから立て直した土屋。さらに、優勝戦前にキャリアボデーの交換をして臨んだ熊谷が、バックで渡邉和・江本の両者を振り切って3着入線。1番人気の支持を受けた土屋が2着に敗れたことと、スロー枠の渡邉和&平尾が舟券に絡めなかったこともあり、3連単は万舟券の高配当決着となった。 勝った妹尾は、内の平尾が積極的に仕掛けてくれたという好展開もあったが、その展開を突ける「レース足」をしっかりと仕上げていたことが大きかった。また、前日の準優戦&その前哨戦の同枠戦も同じ4号艇から上位着に絡んでおり、最後のV戦は“3戦連続のカド枠”と、走り慣れた位置からレースができたアドバンテージもあった。機力・リズム・ターンの全てがうまく噛みあったことで、2006年2月以来となる当地2度目の優勝に繋がったと言えよう。 ちなみに今シリーズは、多くの選手から「今節は江戸川を乗れる人が沢山集まった」という声を方々で聞いたとおり、当地巧者がズラリと揃っていた。そのような好メンバーを相手にしての快勝劇だっただけに、妹尾の優勝は価値がある。岡山支部に所属する選手では、吉田拡郎や茅原悠紀などがSGを取るなど、後輩たちの活躍がクローズアップされているが、この妹尾もデビュー2期目でA級に昇格するなど、能力は以前から高く評価されていた1人。この優勝をきっかけに、来年の飛躍に繋げて欲しいところだ。 |