【優勝】荒井 輝年(3685・岡山)5日間の得点率制で行われた「外向発売所開設12周年記念富士通フロンテック杯」は、強風と高波浪の影響で最終日の開催が中止・順延となり、当初の予定より1日後ろにずれた、4月10日(水)に優勝戦が行われた。予選をオール3連対で突破した戸塚が予選トップで優勝戦1枠を勝ち獲る。46号機は初日から動きが軽快で全ての足が高い水準にあった。特に行き足と伸びについてが良く、優勝戦メンバーの中でも一つ抜けていた印象だ。予選を2位で通過の荒井が2枠に。荒井も予選道中は5戦3勝と戸塚に劣らぬ活躍ぶり。バランスのとれた36号機で、堅実なレースが目立っていた。3枠には行き足中心に足が良い古田。伸びを付けて当地初Vを狙う井上が4枠。節の序盤からシリーズを牽引してきた池永は5枠。予選最終日の激闘を経て佐藤が6枠へと滑り込んだ。
荒天による中止・順延を経た最終日は雲一つない快晴も、風向きが安定せずその影響か高配当決着が相次いでいた。 多くのファンに見守られた優勝戦は残念ながらスタート事故が発生。インの戸塚が.01で痛恨のF。他の艇もゼロ台と踏み込んだSであった。スリット後は若干だがセンター勢が覗いた形での1Mの攻防。戸塚が先マイを敢行し、荒井は差しに構えて、古田は捲り差しの態勢へ。池永は外を回り、井上と佐藤が内を突く形に。先マイからバックストレッチ先頭に抜けた戸塚だったが、Fの判定でレースから離脱。差して戸塚を追走していた荒井が繰り上がり先頭に。捲り差した古田・内を上がってきた井上が追いすがるが、荒井がそのまま2M先制。優勝へ向けて抜け出した。後に続いたのは古田。井上はやや流れてしまい後退。その内を小回りした佐藤が連下に浮上した。荒井はそのままトップを独走し、焦点は古田と佐藤の2、3着争いへ。2周2Mで古田の内を差した佐藤が次位争いを優勢に進め、懸命に追いすがる古田との勝負を制した。結果は2-6-3(128倍・50番人気)の波乱決着でシリーズは幕を閉じた。
「恵まれ」でシリーズ制覇の荒井は、これで当地通算9V。節を通して当地巧者ぶりを見せるレースを披露した荒井。今回の優勝を飾った雄姿がまた一つファンの心に刻まれる事だろう。当地の後は津「中日スポーツ創刊70周年津ボート大賞」・5月児島「第40回鷲羽杯」に出場予定となっており、次なる競走での奮闘に期待したい。 |