【優勝】澤崎雄哉(4880・東京)6日間シリーズの「ボートレースレディースVSルーキーズバトル」は、日程通りの2月16日(土)にファイナルの優勝戦が行われた。
なお、前日の5日目に行われた男女各々の「準優勝戦」だが、男子準優(11R)はエース機(64号)を駆る澤崎雄哉が5コースから「捲り差し」を決めて勝利。一方の女子準優(12R)は、1号艇の香川素子が一気に逃げ切って快勝した。
その澤崎と香川は予選の得点率が「7.33」と同率だったが、「1着本数」で上回った澤崎が優勝戦の1号艇をゲット。堂々のポールポジションから“初優出&初V”を目指すラストバトルとなった。
また、今シリーズは初日から最終日まで、紅組(レディース)と白組(ルーキーズ)がポイントを競い合う「団体戦」も実施されたが、優勝戦を前にしたポイントは「34対23」と白組が“11ポイント差”でリード。ただ、ラストのV戦で「12点」が加算されることから、紅組が“下克上”を狙える、実に白熱したシチュエーションで大一番を迎えた!
そして、ほぼ無風に近い絶好の水面コンディションでレース開始となったが、インの澤崎はトップS(0.13)をビシッと決めてきた。一方、スリットで後手を踏んだ浜先真範(3号艇)が外に伸び返してブン回ったため、ダッシュ勢は完全に行き場を遮断された。その結果「内有利」の展開となり、先マイの澤崎とジカで差した香川(2号艇)の順でバック線に躍り出た。
1周1Mでは若干膨れ気味になった澤崎に対して、香川はブイを舐める完璧な「差し」を捻じ込んできたが、澤崎は“超抜パワー”の恩恵で香川を振り切り、続く2Mを先取り。その2Mでも澤崎はボートが少し暴れ、ホーム側で香川が肉薄したが、またしても“鬼足”で香川を抑え込んだ澤崎は、ようやく2周1Mをノーミスで回せたことで“V”を確定的なものにした!
2着にはそのまま香川が入線。3着争いは、浜先・魚谷香織(4号艇)・今泉友吾(5号艇)の3者による大接戦となったが、最終的に魚谷が競り勝ち3番手でゴールした。
さて、重圧に打ち勝って“初優出&初V”の偉業を達成した澤崎は、2015年5月の平和島で初出走を果たした116期生で、デビューから3年9ヶ月での栄冠。前検日のモーター抽選で引き当てたエース機を味方に、メイチの勝負駆けだった4日目を“連勝”したことで一気に流れを手繰り寄せた!
その澤崎は「(優勝は)自力ではなく、エンジンのおかげです。どのレースでもミスしていたけど、(機が)カバーしてくれました」と“初V”をプレゼントした相棒の「64号機」に最敬礼。それほどモーターは“超抜”に噴いていたが、その一方で「先輩達に声を掛けて頂いたおかげで、緊張もほぐれてきた」とプレッシャーを和らげてくれた周囲の諸選手への感謝も忘れなかった。
ちなみに、澤崎はデビューから2年目に2期連続で「F2」という危機的な状況に陥り、勝率は「2点台」に低迷…。常に「事故率」が高く、まともに戦えない状態が続いていた。それが前期辺りから、事故が大幅に減少したことでレースに参加できるようになり、ようやくスタートラインに立てた格好だ。
「A級になることと、僕は伸び型が好きなので、(調整の)引き出しをもっと作ることが直近の目標ですね」と更なる飛躍を誓った澤崎。ボートレーサーとしての戦いはまだ始まったばかりだが、同期の出世頭である入海馨や大山千広の域を目指して精進を重ねて欲しい。
なお、ラストのV戦で「12ポイント」を勝ち獲った白組(ルーキーズ)が、紅組(レディース)に大差を付けて「団体戦」を制した(※最終的に46対26)。レース終了後に行われた表彰式では、白組団長の渡邉雄朗が団体賞(勝利チームの各選手へ賞金10万円ずつ)を“大相撲の懸賞金スタイル”で頂戴して、大盛り上がりだったシリーズは閉幕した。 |