【優勝】谷野錬志(4342・静岡)新エンジン・新ボート、そしてペラも全て新しくなって行われた「第39回報知新聞社杯」を制したのは、静岡の谷野錬志だった。予選をしっかりとまとめ、準優戦は1枠を奪取。しかし、インからレースをしながら2着に敗れ、優勝戦は3号艇でのエントリーとなった。それでも、優勝戦前のインタビューでは「思い切りよく攻めたい!」と力強く宣言。頂点を目指す姿勢を崩さず、有言実行の圧勝だっただけに一層価値がある。その谷野にとっては、これが江戸川初V、自己通算では「9回目」の優勝となった。
レースは、2コースの星栄爾がスリットから覗いて行ったが、1Mは迷ったか中途半端なターンに…。インの松井賢治は、星の差しを牽制して落とし気味に回り、そこをピンポイントで握った谷野が綺麗に捲り切り、そのままゴ-ルまで駆け抜けた!
激しかったのは2着争いで、残した松井を2Mで差した5号艇の長岡良也がホーム内から捕らえ、激しく競った末に逆転。この2人は同じ兵庫の先輩・後輩だが、ともに来期(27年後期)のA1級勝負もかかっていたため、お互いが引くに引けないレースとなった。長岡に競り負けた松井は続く2周目2Mもターンマークを外してしまい、そこを4号艇の竹本太樹が抜き去って3等に繰り上がった。星は1Mで包まれて万事休す、6号艇の妹尾忠幸もコース不利が響いて展開なく、見せ場を作れずに終了した。
ちなみに、優勝した谷野の師匠は、江戸川を大の得意としている横澤剛治で、谷野自身もこの優勝で当地水面への自信を深めたはず。今節は水面状況が悪化した日も多く、初日の江戸川選抜も中止打ち切りなるなどアクシデントがあったが、最後まで集中力を持続。予選道中でも「江戸川に苦手意識はない」とキッパリ言っていたが、その言葉を裏付ける結果を出せたのだから立派だ。96期生で同期には篠崎元志・新田雄史・平本真之らSG常連組も多い。そのライバル達に少しでも追い付いて、今後も自身の名を売って行きたいのが本音だろう。
また、谷野にVをもたらした「55号機」は、前検日から「行き足」の良さが評判になっていた。今回から導入された「出力低減モーター」は機力差が大きい印象だが、この機の素性は間違いなく良さそう。6月に行われる「G1江戸川大賞・開設60周年記念」では、この「55号機」を誰がゲットするのか注目していたい。 |