【優勝】三角哲男(3256・東京)「第37回大江戸賞」を制したのは、三角哲男だった。3コースから「コンマ11」のトップスタートを決めて1M捲りに出た三角は、インで立て直した石渡鉄兵を2Mで差して逆転勝利。昨年に続いて当タイトルの連覇を達成した。 6月の60周年記念でインから敗れた石渡はその時のリベンジに燃えていたが、借りを返すことはできなかった。三角の捲りを一旦は受け止めて強引に2M先取りしたものの、艇が暴れて流れてしまい万事休す…。2着を死守するのが精一杯だった。 一方、1Mで包まれた齊藤仁(2号艇)は、2周1Mで全速ターンを決めて3着をキープ。カドから立ち遅れてしまった奥平拓也は、6号艇の大池佑来とともに3着争いには加わったが、角谷健吾(5号艇)は1Mで差し場を完全に塞がれてしまい、見せ場を作れずに終了した。 さて、勝った三角は、これが自己通算「78回目」の優勝。江戸川では「7回目」のVを飾ったが、天性の“勝負強さ”を遺憾なく発揮した印象。優勝戦前日のインタビューでは、「物足りない。一発仕様も含め調整したい」と決して満足いく状態ではなかったものの、ただ一人チルトを跳ねた(+0.5)調整がうまく合い、優勝戦直前の気配は申し分なかった。 今年は7月の唐津に続いての2回目の美酒だが、近況も各地で優出が続くなど好調。組んでいた「23号機」はそれほど実績があったわけではなく、前検日や節の序盤は景気のいいコメントがほとんど聞かれなかったが、3日目あたりから整備が奏功。出足関係が上昇していた。 5日目の準優戦では足落ちが多少感じられたものの、最後は見事に立て直してシリーズを締め括った。その整備手腕と、レースで魅せたターンスピードは一級品で、これからも江戸川での活躍が期待できるし、昨年は6コースから、今年は3コースからと、インでなくても優勝できる“底力”が三角の最大の武器であり、最大の魅力とも言える。 |