| 【優勝】崎利仁(3973・群馬)準優2個制(&準優同枠戦採用)の「第16回さわやか杯」は、猛暑の中で予選と準優が行われたが、最終日は一転、梅雨寒の一日に…。梅雨どき特有の北東の「向かい風」が吹いたが、風は緩やかで、逆目の「上げ潮」30cmとなった優勝戦も水面は荒れず、まずまずのコンディションで最終決戦を迎えた。 初日選抜組の全員が予選突破ならず、優出6選手でA1級は佐々木英樹(1号艇)と富永正人(5号艇)の2人だけ。加えて、センター枠に収まったA2級の米田隆弘(3号艇)とB1級の崎利仁(4号艇)のパワーレベルが一枚抜けており、レース前から“波乱ムード”がプンプン漂う一戦となった。 レースの方は、スロー3艇が1艇身(コンマ15)付近のSを決めてきたが、「コンマ11」のトップSを決めたのは、カド発進の崎だった。しかもダッシュ乗りが強烈で、エース「18号機」の猛パワーが火を噴いた! カド受け米田の抵抗を振り切ると、そのままインの佐々木まで叩き切る豪快な“カド捲り”が炸裂。2Mは少しターンマークに寄り過ぎてしまい、ハンドルを切り直すシーンもあったが、その後は余裕の一人旅となり、自身2度目となるVが確定した。 次位争いは、崎マークで絶好の態勢だった富永(5枠)の差し場を、インの佐々木がカット。巧い小回りで凌いだが、今度は大外から最内を差し上がった山本浩輔が、2Mで佐々木に急接近するという展開。 しかし、佐々木は次の2周1Mでも、山本を冷静に捌いて2着を確保。大外で人気を落としていた山本が3着に入ったことで、3連単の「4-1-6」は10,800円の“万舟決着”となった。 さて、見事優勝を飾った崎だが、前検日時点での勝率が「3.53」と近況は低迷。本人も「凄い低空飛行。(モーターの)引きも悪いんですけど、調整の方向性が全然分からない…」と苦しんでいた。優出自体も、ここ江戸川で歓喜の初Vを達成した2014年12月以来、1年7ヶ月ぶりだったが、今節は前検から快調な動きを披露していた。 準優後のインタビューでは「少し出足は甘いけど、行き足はかなりいい」と話しており、自身の好みとは違う「伸び型」ながら、エース機(18号)の特性を余すことなく引き出した。そして、V戦はその伸びが生きるカド(4枠)戦となったことが最高の結果に繋がった。大好きな得意水面で悪い流れを払拭でき、今後の飛躍を大いに期待したい。 なお、今節は崎の「18号機」と米田の「56号機」が突出したパワーを見せたが、やはり18号は文句なしの“スーパーエース機”だ。先月の「G2江戸川634杯」でもA2級の上村純一(優出5着)が強烈な伸びだったし、とにかく“乗り手不問”で噴きまくる。 次節のG3戦(第25回アサヒビールカップ)や、お盆開催の「第38回大江戸賞」、そして9月末に行われる「G1江戸川大賞・開設61周年記念」でも、そのエース機を手にした選手に“福”をもたらす可能性は高い! |