【優勝】山本寛久(3874・岡山)6日間のロングランシリーズで争われた「BP習志野開設9周年記念・ジャパンネット銀行賞」。予選道中では高配当が続出し、銘柄級も軒並み大苦戦。初日選抜組では、清水敦揮がフライング、福来剛・室田泰史・東本勝利もポイントを伸ばせず予選落ちと、波乱のシリーズに…。
そのような中で、唯一、予選をオール3連対でクリアした山本寛久が、堂々の得点率トップで優勝戦の1号艇をゲット。三国周年で記念初Vを飾った池永太も2号艇で順当に優出。江戸川の地元スター候補・三浦敬太も3日目後半からの4連勝で念願の江戸川初優出を決め、ファイナルは4号艇からデビュー初Vを狙っての戦いとなった。
南からの追い風が6m/s(波高5cm)の中で行われた優勝戦は、カドから三浦が「コンマ05」の快ショットを見せたが絞り切れず、1M手前で捲り差しに変化。インの山本はその変わり身もお構いなしに、握って1Mを先マイ。直線の入り口では追い風の分で多少膨れたが、差した三浦と池永も先頭までは届かず、山本が両者を振り切り2M先取り。
2Mでは三浦が早めに外に構えて渾身の差しハンドルを入れたが、その攻めも僅かに及ばず、そのまま山本が1着でゴール。今年初、通算では42回目、江戸川では4度目の優勝を飾った。そして2着には三浦、3着には池永が入り、配当的には人気サイドでの決着となった。
江戸川巧者が多い岡山支部の中でも、当地水面の乗りこなしは屈指の存在と言える山本。最近はパワー面で苦労することもあって「苦手意識が出ていた」とのことだったが、それを全く感じさせない走りで序盤からシリーズを牽引。そして最後もインから王道の逃げで優勝と、さすがの存在感を示した。
今期はここまで7点台中盤をマークするなど好調をキープしている一方で、優勝からは遠ざかっていた山本。今後、11月には地元・児島の周年も控えており、この優勝を起爆剤に更なる活躍に期待したいところだ。
また、予選3日目の前半戦に転覆のアクシデントがありながら、同日の後半戦から4連勝して当地初優出を果たした三浦の活躍も目を見張るものをがあった。優勝戦の前日には「スタートを行くべき所だし、スタートは行きます!」との宣言通り、有言実行の“0台スタート”を決めて、ファイナルでも大きな見せ場を作った。
その優勝戦は、捲りには不向きのやや強めの「追い風」になってしまい、最後の最後でツキに恵まれなかった感はあるが、今節のようなレースを続けていれば、デビュー初優勝の吉報が届くのはそう先のことではないはず。願わくば、その快挙を地元水面で果たして欲しいだけに、10月23日からの次回当地斡旋が今から楽しみだ。 |