【優勝】山田康二(4500・佐賀)4日間シリーズの「創刊50周年記念・第18回夕刊フジ杯」は、予定通りの2月23日(土)に優勝戦が行われた。 なお、V候補の一人だった当地G2ウィナーの鶴本崇文が私傷病のため2日目に途中帰郷となった他、注目を集めた馬場貴也もまさかの予選敗退に…。その一方で、初日の「江戸川選抜」組からは、山田康二・松崎祐太郎・乙藤智史の九州勢がベスト6入りを果たし、中でも、力量上位の山田がポールポジションを獲得した。 また、快速「41号機」の後ろ盾を生かした岡部哲と、的確なハンドルワークが光った竹田吉行・丸尾義孝の“徳島コンビ”もV戦に駒を進めてきた。 そして最終日は、一日を通してやや強めの北風(向かい風)が卓越し、順目の「下げ潮」が弱まってきた8R辺りから水面コンディションが悪化。それに伴い、9R以降は安定板が装着されるとともに周回も2周に短縮された。さらに、逆目の「上げ潮」が強まってきたV戦は、波高「25cm/s」という荒水面での戦いとなった。 迎えたレースの方は、「早仕掛け」となった松崎(2号艇)がスリット直前で大きくアジャスト…。それに対し、トップS(0.11)を決めてきたのはインの山田と竹田(3号艇)の2者で、6番手スタート(0.25)だった乙藤(6号艇)もダッシュを乗せ切れたことから、スリット後に出て行く形となった。 勝負どころの1周1Mでは、山田がキッチリ先マイに成功。その山田はバック線で後続艇を引き離すと、続く2Mもミスなく回し切った。その後も、荒水面のため、決して気の抜けない状況だったが、残るターンを落ち着いて乗り切った山田がそのまま先頭でゴールした! 一方の次位争いは、1周1Mで捲りに出た乙藤を僅かに牽制する形となった松崎がターンを漏らしたため、スペースが生まれた竹田が差して先頭の山田を追走。その竹田は、2Mで内を突いた松崎を捌いて2番手を死守したが、続く2周1Mでは先を行く山田の引き波に乗って流れ、松崎が差して逆転の2着。竹田は3着に入線した。 さて、当地では2017年6月のG1戦(62周年記念)、そして前回戦(同年12月の日刊スポーツ杯)と連続して“準V”だった山田だが、特に前回はV戦1枠での2着惜敗とあって、本人も「前回は失敗してしまったし、今回は(Vを)獲りたい!」と熱い想いを胸に臨んだ一戦だった。最後に過酷な“荒水面”が待ち受けていたが、その試練を乗り越えて念願の“当地初V”を達成した! その山田だが、今期は昨年末の「唐津ダイヤモンドカップ」で“G1初タイトル”を獲得した他、ここまで8節を消化して「8優出&3V」という怒涛の快進撃。前節の一般戦(唐津)でも終盤に「4連勝」して優勝と、まさに“無双状態”の強さだ。 そして、今回のVで今期勝率(昨年11月1日以降)も「8.64」に上昇(※2/23現在では全選手中トップ)。ちなみに山田の師匠は、昨年の“グランプリ覇者”で4年連続の「最高勝率選手」でもある峰竜太。「峰さんにはいつも負けてばかり(苦笑)」と言う山田だが、今期は(実力の指針である「勝率」で)大目標の師匠に勝てるチャンスは十分ありそうだ。 また、山田はすでにSG戦で「3度」の優出実績があるが、2節後に控えている「SGボートレースクラシック」は今回が初出場。「大口は叩けませんけど、峰さんが(グランプリを)獲られましたし、(自分も)SGを獲ることを目標に行きたい」と冷静に意気込みを語っていた。心技体が揃い、勢いも最高潮の今、“ビッグ初戴冠”を成し遂げても何ら驚けない! |