【優勝】濱崎直矢(4230・埼玉)元号が「令和」に変わり、また、新期に切り替わったGWシリーズの「ゴールデンカップ」は、節間を通して水面コンディションに恵まれ、日程通りの5月5日(日祝)にファイナルの優勝戦が行われた。
まず、前日(4日目)に行われた2つの準優勝戦では、1号艇の両者(石渡鉄兵&加藤政彦)がともに敗れる波乱に…。石渡は辛くも「2着」でV戦へ駒を進めた一方、機力が“超抜級”だった加藤は「5着」でベスト6入りを逃した。
なお、準優(12R)でインの石渡を「ジカ捲り」で沈めた濱崎直矢がV戦のポールポジションを獲得。同様に、準優(11R)を「3コース捲り」で制した山本英志が2枠で、注目の石渡は3枠に収まり、最終的に「埼玉2者」VS「東京4者」による令和初のラストバトルとなった。
そして迎えた優勝戦は、「6m/s」のホーム「追い風」に対して、風向きと順目の「上げ潮」が「30cm/s」というまずまずの良コンディションでレース開始となり、段差のない“ほぼ横一線”のスリット隊形に。その中でも、2コースの山本がトップS(0.08)の飛び出しを見せた。
勝負どころの1周1Mは、石渡が「全速捲り」で攻めて行ったが、その石渡に合わせてインの濱崎が力強く先マイ。ボートの返りもすこぶる良く、バック線の半ばで後続との差を広げると、続く2Mを悠々と先取りして、早くも“V”を確定的なものにした!
よって、焦点は2・3着争いに絞られたが、握った石渡と、中を割った北山康介(4枠)の内を差し上がったのは、山本と鈴木博(5枠)の2者。2Mで鈴木博を捌いた山本は一歩前に抜け出すと、2周ホームで肉薄してきた北山を2周2Mで振り切って2着に入線した。
そして、3周1Mでターンを漏らした北山に対して、鋭く差し込んできた石渡が急接近したが、モーターが仕上がっていた北山は何とか堪えて3着を死守した。
さて、堂々の逃げ切り勝ちで“江戸川初優勝”を達成した濱崎は、2月の地元・戸田に続いて、今年2回目のV(※通算18回目)。近況の当地戦ではやや精彩を欠いていたこともあって、「江戸川は苦手ですから…」と予選道中ではコメントもやや弱気だったが、相棒の「「38号機」はシリーズ序盤から強烈に噴いていた!
ちなみに、今節のターニングポイントは、やはり予選1位だった石渡を2コースからの「ジカ捲り」で沈めた準優戦だろう。本人からは“節イチ宣言”こそ聞かれなかったものの、展示航走の時点から圧倒的なパワーを誇示していた。加えて、予選2位通過の加藤も準優で敗退したため、V戦の1枠が転がり込み、全ての流れが濱崎に向いていた。
その濱崎は、現在A2級に落ちているが、来期(7月1日以降)のA1級復帰が確定している。クオリティの高いスタートから繰り出される攻撃は破壊力満点。苦手水面を克服して、ますます勢いが加速するはずだし、今後もハイレベルな面々が揃う埼玉支部を盛り上げる存在になることだろう。
なお、次節(5/14~19)の江戸川は、好メンバーが集結する「G2江戸川634杯・モーターボート大賞」を開催する。新モーターの【3節目】となるが、現時点では濱崎の超抜「38号機」と、加藤の快速「43号機」が“2強”。さらに「45号機」と「19号機」の2つも潜在パワーは確かだ。果たして、この「4機」をどの選手が引き当てるのか、まずは前検日のモーター抽選に注目だ! |