| 【優勝】川崎智幸(3300・岡山)2018年度のラストシリーズ「第18回関東日刊紙ボートレース記者クラブ杯」は、2日目の開催(3/27・水)が強風高波浪のため4R以降が中止となり、当初の4日制から5日制へ変更された。それに伴い、予定より一日遅れの3/30(土)に優勝戦が行われた。
なお、当地の“大看板機”として君臨している「61号機」のMAXパワーを引き出した佐竹友樹が“準完全ペース”の快進撃で優勝戦のポールポジションをゲット。その佐竹は、石渡鉄兵に“完全V”を阻止されて2着惜敗(準V)に終わった2017年の当地正月開催(新春金盃)のリベンジを誓うラストバトルとなった!
その他、石川真二・川崎智幸・谷津幸宏のA1級3者に加えて、西村秀樹・岡谷健吾がベスト6入りを果たしたが、中でも、2011年10月の浜名湖以来となる優出を決めた西村は、“初V”を達成した江戸川の水面で、予選道中は好レースを連発。前日までの6走を「オール3連対」にまとめて大いに舟券に貢献した。
そして迎えたV戦は、向かい風が「3m/s」に対して、風向きと順目の下げ潮が「40cm/s」という絶好の水面コンディションでレース開始となったが、快心のトップS(0.12)で飛び出したのは4カド発進の川崎。ダッシュを乗せ切った状態でスリット線を通過した川崎は、やや後手を踏んだスロー枠の3者を絞り込むと、一気に捲って先行態勢を築いた!
まさに“一発回答”のレースで1Mを制圧した川崎は、1周バックストレッチの時点で後続艇を突き放して早々と“V”を確定させた。なお、川崎マークの位置だった谷津(5号艇)が、内で小回りした石川(2号艇)に弾かれたことで、絶好の“差し場”ができた大外の岡谷(6号艇)が鋭敏な「捲り差し」から2番手に浮上。
その岡谷は、続く2M、そして2周1Mで内々を突いてきた石川を冷静に交わして2着に入線。なお、2周1Mで2番手逆転を狙いに行った石川を、佐竹が冷静に捌いて3着でゴール。その結果、3連単の「4-6-1」は「32,770円・62番人気」の波乱となり、当地におけるV戦1号艇の連勝は“8”でストップした。
さて、4カドからの「絞り捲り」で圧勝した川崎は、2005年12月の「ラリーズカップ」以来、当地では超久々の美酒(※江戸川通算「3回目」の優勝)。前日のインタビューでは「(機力が)上の人とは差が歴然としている…」と決して威張れる舟足ではなかったが、「S勘はズレてませんよ」と仕掛けには自信を見せていた。実際のところ、質の高い“好S”を決められたことが優勝へと繋がった形だ。
なお、川崎は前走地の地元・児島からの“2連続V”。「今期は本当に(調子が)悪かった」と言う通り、今期の序盤は記念戦線で悪戦苦闘。一般戦でも何とか凌いでいる状態だったが、「2節前の宮島で、ようやくペラの感触が掴めたんですよ。前節の児島は(2連対率が)10%台のエンジンだったけど、仕上げられたからね」と、今シリーズは自信を深めての参戦で、中堅級だった機歴を上回るパワーを引き出していた。
そして、川崎はV戦終了時点の勝率が「6.13」となり、4月はA1級死守へ“メイチの勝負駆け”となる。それとともに、2節後には大一番のG1戦「宮島マスターズチャンピオン」が控えている。かつてはトップステージで活躍していた川崎は、現在もなお岡山支部きっての敏腕レーサー。宮島でも“業師”らしい旋回技術を駆使して魅せてくれるはずだ! |