【優勝】乙津康志(3463・東京)2準優制の5日間(男女混合戦)で争われた2018年のラストシリーズ「第41回京葉賞・トータリゼータエンジニアリング杯」は、日程通りの12月29日(土)にファイナルの優勝戦が行われた。
なお、予選1位通過を果たした江戸川のフレッシュルーキー・渡邉雄朗が、4日目の準優12Rを一気に逃げ切ってV戦のポールポジション(1号艇)をゲット。その渡邉は、2016年8月の当地お盆開催(大江戸賞)以来となる、優勝戦で2回目の白カポックを身にまとい、自身“初V”に挑む大一番となった。
その他では、苦戦気味だった女子で唯一、予選突破(準優進出)を果たした宮本紀美が“超抜パワー”を武器にベスト6入りと、今節大健闘した。
そして、北寄りのホーム「向かい風」が「5m/s」に対して、順目の「下げ潮」が「40cm/s」という、まずまずの水面コンディションの下でレースの開始を迎え、まずはトップS(0.12)で飛び出したのが、1号艇の渡邉だった。
それに対して、他5選手の仕掛けはそれほど速くなく、渡邉が楽に逃げ切れるスリット隊形ではあったが、最初のターンが若干膨れ気味に…。そこを差し込んだのは、伸び足に勝る2号艇の乙津康志。その乙津はバック線の内々を伸び上がり、渡邉を抑えて2Mを先取りした。
それでも、渡邉は2Mで渾身の差しを捻じ込んで乙津を逆転。ただ、今度はホームストレッチの内々をグイ伸びしてきた宮本紀美(3号艇)が視界に入ったのか、2周1Mでは渡邉のターンがまたしても流れ、乙津が差して再逆転。
その後も、乙津と渡邉によるデットヒートは続き、ゴール前まで目が離せない激闘になったが、僅差で乙津が1着ゴール。渡邉は勝った乙津と同タイムの2着惜敗に終わり、3着には宮本が入線した。
さて、熱戦を制した乙津は、当地通算「19回目」の優出にして、念願だった“江戸川初V”を飾るとともに、今回の勝利で東京3場(当地と平和島・多摩川)制覇を達成。なお、今節は初戦で6着に敗れると、すぐさまプロペラ調整に着手。その効果はすぐに現れ、初日の後半戦を5コースから「捲り差し」で制した時点で舟足はガラリ“一変”していた!
その後は準優戦まで「オール2連対」の快走を見せた乙津。相棒の「28号機」は気温が低下した10月以降にパワーをグングン増していった上昇機で、11月の「東京スポーツ杯」で新ペラ交換となったものの、最大の特長である“伸び足”が落ちることはなかった。
さらには、同機の短所だった「回り足の甘さ」も日を追って改善。地元きっての“ペラ名人”である乙津が自慢の調整手腕を十二分に発揮して、完璧な舟足に仕上げ切った。
また、乙津は3日目の3R(3号艇)を「捲り差し」で制して、当地通算“100勝”を達成したことで本当に気を良くしていた。「昔から一杯走らせてもらってるからね」と謙遜していたが、メモリアルシリーズを“V”で締める最高のフィナーレとなった!
最後に、今節を以って2年間務め上げた江戸川の「フレッシュルーキー」を卒業する渡邉。またしても悲願達成は“お預け”となってしまったが、右肩の負傷が癒て完全に復調している。なお、今後の当地戦は、年明けの「新春金盃」に続き、2月の「ボートレースレディースvsルーキーズバトル」にも参戦することが決定した。悔やんでいる暇などなく、“リベンジ”の機会はすぐに訪れるはず。2019年は更なる飛躍を期待したい! |