【優勝】谷津幸宏(4109・埼玉)ボートレース江戸川の2014年の開幕戦となる「第32回新春金盃」は、1月6日(月)に優勝戦が行なわれたが、4号艇の尾形栄治と5号艇の後藤翔之がフライング(ともに+0.01)に散る波乱。それでも、その速い飛び出しに惑わされなかった1号艇の谷津幸宏が、しっかりとイン逃げを決めてV。江戸川は前々回(2012年9月)以来「2回目」、自己通算では「12回目」の優勝を飾った。
レースの方は、カドの尾形(F)が絞って行ったが、谷津自身もコンマ06の申し分ないスタートを決め、スリット後はあっという間に追いついた。その後は力強い旋回で一気に先マイを果たし、後続を突き放しての快勝劇だった。
一方、尾形と1Mで振り込んだ後藤はFで戦線を離脱。6号艇の大西源喜も、後藤を回避する形で出番なし。2号艇の山崎義明の内を、巧妙に差し凌いだ3号艇の桑原将光がバック直線で2番手に浮上する後続隊形となった。道中は機力で勝る山崎が桑原に猛然と迫ったが、そこは"江戸川の申し子"である桑原が残りのターンをすべて完璧に処理して、2着を守り抜いた。
さて、人気に応えて優勝した谷津は、「前回優勝した時は(2コースから)展開で差せたけど、機はあまり出てなかった。今回の方が足は全然いい」と話していたが、そのとおりに今シリーズは序盤から気配が良く、4日目の準優戦ではそのパワーがMAXに達していた。若い時分からスタートは滅法速く、腕を上げた現在でも、基本は攻めのレース。"1着の数が2着より多い"自力タイプで、この積極的な姿勢が「準優の鉄兵撃破→ 優勝」という最高の結果に結び付いたと言えよう。
また、優勝戦2着の桑原も、機力劣勢ながら節間を通して"さすが"の走りを披露した。思い起こせば、一昨年10月の江戸川で自身初Vを飾ると、再度の参戦となった同年12月には「予選を1位通過→ 優勝戦でイン逃げV」の王道を歩み、当地連覇を達成。江戸川の若大将として愛された父(淳一:引退)譲りの強さを発揮した。昨年は珍しく当地の正規配分がなかったが、今年は年明け早々に気合い十分のレースを江戸川ファンに猛アピール。次回の当地参戦も実に楽しみだ。 |